
日本では近年、人手不足の解消やグローバル人材の活用を目的に外国人採用への関心が高まっています。企業が外国人を受け入れる代表的な制度として「特定技能」と「技能実習」があります。名称が似ているため混同されがちですが、この2つの制度は目的や在留期間、転職の可否など運用面で大きく異なります。それぞれの特徴を正しく理解し、自社に適した制度を選択することが重要です。本記事では、企業向けに特定技能と技能実習の違いをわかりやすく比較し、制度選択の判断ポイントを整理します。最後に、制度選びや手続きにおいて行政書士など専門家が果たす支援役割についても解説します。
事例
ある建設会社では深刻な人手不足に直面し、外国人の雇用を検討していました。候補となるのは技能実習生として受け入れる方法と、新しい在留資格である特定技能外国人として採用する方法です。しかし経営者は、両制度の違いがよく分からず「どちらを選ぶべきだろうか?」と悩んでいました。例えば、「技能実習生だと何年働いてもらえるのか」「特定技能なら途中で職場を変わることもできるのか」といった基本的な疑問が生じます。また、自社の業種(建設)ではどちらの制度が適しているのか、受け入れ手続きの負担はどちらが重いのか、といった点も判断材料になります。そこで経営者は専門家に相談し、両制度の特徴を比較検討することにしました。
このケースのように、外国人材の受け入れを検討する企業にとって、特定技能と技能実習の違いを正しく理解することが制度選択の第一歩となります。以下では特定技能と技能実習の制度を比較し、業種ごとの適合性や手続きの流れ、専門家の活用について順に見ていきましょう。
特定技能と技能実習の比較
まずは特定技能と技能実習の基本的な違いを、重要なポイントごとに整理します。
- 制度の目的: 技能実習制度は本来、開発途上国への技術移転による国際貢献が目的の在留資格です。日本で習得した技能を母国に持ち帰り活かしてもらう趣旨で設けられました。一方、特定技能制度は国内の人手不足解消を目的として2019年に創設された、新しい就労資格です。制度の根本目的が異なるため、技能実習は「研修・実習」、特定技能は「即戦力としての就労」という位置付けになります。
- 在留期間(働ける年数): 技能実習生が在留できる期間は段階(1号~3号)ごとに定められ、条件を満たせば最長5年間まで延長可能です(1号1年+2号2年+3号2年)。一方、特定技能1号の場合は在留期間の更新により通算5年まで就労でき、さらに上位区分である特定技能2号へ移行すれば在留上限はなく更新し続けることが可能です。将来的に長く働いてもらいたい場合、特定技能2号への道が開かれている点は大きな特徴です(※介護分野を除き、多くの分野で2号への移行が認められています)。
- 転職の可否: 技能実習はあくまで「実習」を目的とした制度のため、原則として受入先企業の変更(転職)は認められていません。配属先を変える必要が生じた場合は実習計画ごと別企業へ移す「転籍」という特別な手続きをとることになります。これに対し、特定技能は就労を目的とした在留資格であるため、日本人と同様に同一業種内であれば転職が可能です。特定技能の外国人はより一般的な労働者に近い立場であり、待遇面などで他社へ移る自由も保障されている点で技能実習生とは異なります。
※上記以外にも受け入れ方法(仲介機関の有無)や受け入れ人数の制限、家族帯同の可否など細かな違いがありますが、これらは後述する手続きや制度設計の項目で触れます。まずは制度の目的・期間・転職ルールという基本的な相違を押さえておきましょう。
業種ごとの制度適合性
次に、業種ごとに特定技能と技能実習のどちらが適しているかを見てみましょう。それぞれ受け入れ可能な業種・職種が定められており、自社の業界に応じて制度適合性を判断する必要があります。
以下、主要な分野について簡単に解説します。
- 介護分野: 介護業では技能実習・特定技能いずれの制度でも外国人受け入れが可能です。技能実習「介護」は日本語能力試験N4合格など一定条件の下で最長5年の実習が行えます。一方、特定技能「介護」は介護福祉士の資格までは不要ですが在留資格取得時に介護技能評価試験と日本語試験合格が必要です。即戦力として一定の知識を持った人材が欲しい場合は特定技能が適しています。介護施設では夜勤を任せられる人員配置の柔軟性などから、特定技能人材の方が戦力になりやすいという指摘もあります。また将来的に介護福祉士資格を取得して長期戦力化する道も考えると、特定技能から資格取得後に在留資格「介護」へ切り替えるルートが望ましいでしょう。一方、技能実習生は転職不可のため雇用が安定するという利点や、現地で内定先が決まってから事前学習をして来日するため即戦力に育てやすい利点も指摘されています。自社の人材育成計画に合わせて使い分けることが重要です。
- 建設分野: 建設業も技能実習・特定技能の両方で多数の外国人が活躍している分野です。技能実習は従来から鉄筋施工や型枠施工など多くの職種で受け入れ実績があり、人手不足を補ってきました。実習生は現場作業を通じて技能を身につけますが、在留できるのは最長5年で原則帰国します。他方、特定技能(建設分野)では一定の技能試験合格者や実習修了者が戦力となっており、特定技能2号への移行が認められているため長期雇用も可能です。将来にわたり熟練した外国人技術者を確保したい建設会社にとって、特定技能制度は大きなメリットがあります。ただし建設業では特定技能で受け入れるには業界団体への加入や受入れ計画の認定など独自のルールがありますので、専門家と連携し適切に進める必要があります。
- 外食分野: 外食業(飲食店)の場合、従来は技能実習制度の対象外であったため正社員として外国人を雇用することが難しく、留学生のアルバイトなどが中心でした。しかし2019年の特定技能制度創設によって外食業が新たに受入れ可能分野に加わり、調理や接客など現場で外国人を正社員登用できる道が開かれています。この分野では特定技能一択と言ってよく、技能実習生を受け入れることは基本的にできません。したがって飲食店チェーンなど人手不足の企業は、特定技能の枠組みを活用して外国人材を採用するケースが増えています。2026年4月3日、農林水産大臣から法務大臣に対し、特定技能「外食業分野」における入管法第7条の2に基づく在留資格認定証明書の交付停止措置の要請がなされたことから、同月13日に、同条第4項に基づき、一時的に同分野に係る在留資格認定証明書の交付停止措置をとることとしています。同日以降に受理した同分野に係る在留資格認定証明書交付申請は、不交付となります。
- 宿泊分野: 宿泊業(ホテル等)も外食業と同様、従来は就労ビザでの採用が難しかった分野です。技能実習制度に「宿泊」職種はなく、ホテルのフロント業務などは留学生アルバイトや高度人材の就労ビザ(通訳案内など別資格)で対応せざるを得ませんでした。2019年から特定技能「宿泊」が認められたことで、フロント・接客・レストランサービスなど幅広い業務に外国人を雇用できるようになりました。宿泊業界では即戦力となる語学堪能な人材確保のためにも特定技能制度の活用が適しています(※技能実習生は受け入れ不可)。2026年4月3日、農林水産大臣から法務大臣に対し、特定技能「外食業分野」における入管法第7条の2に基づく在留資格認定証明書の交付停止措置の要請がなされたことから、同月13日に、同条第4項に基づき、一時的に同分野に係る在留資格認定証明書の交付停止措置をとることとしています。同日以降に受理した同分野に係る在留資格認定証明書交付申請は、不交付となります。
- 製造業・工場: 製造業分野は技能実習生の受け入れが古くから盛んな分野で、自動車部品や電子機器組立て、食品加工など多岐にわたる職種で実習が行われてきました。現在では特定技能でも「素形材産業」「産業機械製造業」「電気・電子情報関連産業」「飲食料品製造業」等の分野で受け入れ可能です。工場のライン作業など比較的単純反復的な業務であれば技能実習生でも支障ありませんが、実習計画で定めた作業以外は行えないため柔軟な配員がしづらい点に注意が必要です。一方、特定技能であれば業務範囲がもう少し広く、即戦力として様々な作業に従事してもらいやすい利点があります。例えば食品工場で技能実習生を受け入れる場合、「缶詰・瓶詰食品製造」や「食肉加工」といった細かな作業区分ごとに実習計画を立てますが、特定技能であれば食品製造業全般の業務に柔軟に対応可能です。製造現場で複数工程にまたがって活躍してほしい場合は特定技能の方が適しています。ただし特定技能の場合も分野ごとに業務の範囲は定められているため、自社の作業内容が対象に含まれるか事前確認が必要です。
- 農業分野: 農業(耕種農業・畜産農業)も外国人材ニーズの高い領域です。技能実習「農業」は収穫作業や畜産管理などで多くの実習生が働いており、季節的な人手確保に利用されています。特定技能「農業」では農業技能測定試験の合格者等が対象で、繁忙期を含め通年で一定水準の知識を持った人材を確保できます。農繁期ごとの短期戦力なら技能実習生を定期的に呼び寄せる方法もありますが、年間を通じて戦力となる人材を育て定着してもらいたい場合は特定技能が適しています。例えば技能実習生だと一度帰国すると翌年また新たに一から教える必要がありますが、特定技能であれば最長5年在留でき更新も容易なため、経験を積んだ人材が継続して働けます。農業分野では技能実習→特定技能への移行事例も多く、まず実習で基礎を学んでもらい、その後特定技能に切り替えて長く活躍してもらうという使い方も増えています。
以上のように、業種によって利用できる制度や適している制度は異なります。まずは自社の業種・業務内容が技能実習・特定技能それぞれで受け入れ可能かを確認し、次にどちらの制度を使う方がメリットが大きいか(柔軟な業務配分が必要か、長期雇用したいか等)を検討するとよいでしょう。
各制度の導入・受け入れ手続き
制度ごとに実際の受け入れ手続きの流れや企業側の要件にも違いがあります。ここでは技能実習・特定技能それぞれについて、企業が外国人を受け入れるまでの一般的なフローを解説します。
技能実習の受け入れ手続き
- 監理団体との契約・計画策定: 技能実習生を受け入れる企業(実習実施者)単独で海外募集することは基本できません。まずは協同組合など監理団体と呼ばれる外部機関に加入・契約し、海外の送り出し機関と連携してもらいます。受け入れ人数についても、自社の常勤職員数に応じ上限が定められているため計画段階で確認が必要です(例:従業員30名以下の企業は実習生3名まで)。
- 候補者の募集・選考: 監理団体を通じて提携する海外の送り出し機関(政府認定の人材送り出し団体)から実習候補者の募集・面接を行います。送り出し国によっては日本語研修を現地で実施するなど準備があります。適任者が決まれば内定を出し、受け入れ企業・監理団体・送り出し機関で今後のスケジュールを調整します。
- 実習計画の作成と認定: 受け入れ企業は、実習生にどのような技能を習得させるか具体的な実習計画を作成し、監理団体を通じて公益財団法人外国人技能実習機構(OTIT)へ計画認定の申請を行います。計画には職種・作業内容、指導担当者、実習の段階ごとの目標や待遇(報酬額等)を詳細に記載します。計画が技能実習制度の趣旨に合致しているか審査を受け、問題なければ認定がおります。
- 在留資格の申請: 実習計画の認定後、受け入れ企業または監理団体は在留資格認定証明書(COE)交付申請を出入国在留管理局(入管)に行います。これは実習生ごとに必要な手続きで、認定された実習計画書や雇用条件、住居の確保状況など関係書類を提出します。入管の審査で適正と認められれば在留資格「技能実習」の認定証明書が交付されます。
- 来日・入社: 発行された在留資格認定証明書を候補者に送り、候補者は自国の日本大使館でビザ発給を受けて来日します。来日後、在留カードが交付され、実習生は受け入れ企業に配属されます。入社後は監理団体による事前講習(入国後講習)が数週間行われ、日本の生活ルールや労働法令、技能実習制度について学びます。
- 実習の開始と監理: 講習修了後、企業現場での実習が始まります。受け入れ企業は実習計画に沿ってOJTを行い、技能習得の指導をします。監理団体は定期的に実習現場を訪問して監査・サポートを行い、実習生の労働環境や生活状況をチェックします。また受け入れ企業は月次報告書を作成するなど、適切な監督下で実習が進むよう努めます。
- 期間延長・修了: 技能実習は開始後1年ごとに区分が上がり(1号→2号→3号)、延長には技能検定試験の合格など所定の要件があります。例えば1年目修了時に技能検定基礎級試験に合格すれば2号(最大2年間)に進み、3年間修了時に技能検定随時3級試験合格で3号(さらに2年)に進めます。最長5年の実習を終えた後、実習生は原則として帰国することになります。ただし近年では後述の特定技能へ在留資格を切り替え、引き続き同じ業種で就労を継続するケースも増えています。
特定技能の受け入れ手続き
- 業種・業務内容の確認: まず自社の業務が特定技能の対象分野・業務に該当するか確認します。特定技能で受け入れ可能なのは人手不足が深刻な特定産業分野に限られており、対象16分野(介護業、建設業、外食業など)以外の業種では特定技能外国人を雇用できません。なお、2027年度(令和9年度)からは、「リネンサプライ」「物流倉庫」「資源循環」の3分野が追加される予定ですので、計19分野になります。また分野内でも具体的な業務区分が指定されており、自社の仕事内容がその中に含まれる必要があります。例えば「飲食料品製造業」分野には清涼飲料やパン製造は含まれますが酒類製造は含まれない、といった具合です。事前に入管庁公表の分野一覧表などで該当性をチェックしましょう。業種適合性で迷う場合は専門家に相談すると確実です。
- 求職者の確保(試験合格者の採用): 特定技能で外国人を受け入れるには、候補者が所定の技能試験および日本語試験に合格していることが必要です。各分野ごとに技能測定試験が国内外で実施されており、例えば外食業なら調理や接客に関する試験、介護なら介護技能評価試験といったように筆記・実技のテストがあります。また日本語能力は原則として日本語能力試験(N4以上)または国際交流基金の日本語基礎テスト合格が求められます。候補者を海外で募集する場合、あらかじめ試験合格者を現地の送り出し機関等から紹介してもらう方法があります。一方、国内在住の留学生や元技能実習生から採用する場合は、すでに試験に合格している人材や技能実習2号修了者(試験免除により特定技能に移行可能な人材)を候補とするとスムーズです。自社で直接求人募集をかけても構いませんし、人材紹介会社を利用しても構いません。技能実習と異なり、募集経路に制限はない点は企業にとって柔軟性があります。ただしベトナムなど一部の国では特定技能での渡航に当たり送り出し機関の関与を義務付ける独自ルールがあるため注意が必要です。
- 内定と雇用契約の締結: 採用したい外国人が見つかったら内定を出し、受け入れ条件を確認した上で特定技能雇用契約を締結します。雇用条件は日本人と同等以上の報酬額とすること、社会保険加入、有給休暇の付与など労働法規を満たす必要があります。また受け入れ企業側にもいくつか要件があります。例えば過去に入管法や労働法令違反がないこと、技能実習生の失踪など不適正な受け入れを起こしていないこと、直近の決算で赤字ではないこと等がチェックされます(これは受入れ機関適格要件と呼ばれます)。契約前に必要に応じて専門家に書類確認を依頼すると安心です。
- 支援計画の策定: 特定技能1号で外国人を受け入れる企業には、入管法で定められた計画的支援を実施する義務があります。具体的には入国時の空港出迎え、住居確保の補助、日本での生活オリエンテーション、日本語学習支援、相談対応など合計10項目の支援を継続して行う必要があります。受け入れ企業自らこれら支援を行うことも可能ですが、負担が大きいため多くの企業は登録支援機関に支援業務を委託しています。登録支援機関とは入管局に登録された支援専門の機関で、支援計画の作成から行政への各種届出代行、外国人との定期面談などを請け負います。支援委託には月々数万円程度の費用がかかりますが、本業以外の煩雑な手続きをアウトソーシングできるメリットがあります。自社で支援対応する場合も、支援計画書を作成して入管に提出し許可を得る必要があります。
- 在留資格申請: 雇用契約と支援計画の準備が整ったら、入管に対し在留資格認定証明書交付申請(海外から呼ぶ場合)または在留資格変更許可申請(国内在住者を採用する場合)を行います。申請書類には雇用契約書、支援計画書、会社の登記事項証明書や決算書、技能試験・日本語試験の合格証明書など多数の書類が含まれます。新設の制度で提出書類や様式が随時見直されているため、最新の入管庁発表を確認し不備のないよう申請しましょう。申請は企業自身で行うこともできますが、専門知識が必要なため行政書士などに代理申請を依頼するケースも多いです。
- 在留資格の取得・来日: 入管での審査の結果、問題なければ在留資格認定証明書(COE)が交付されます。これを海外の候補者へ送り、候補者は自国の日本大使館でビザ申請・発給を受けて来日します。日本到着後、空港で在留カードが発行され特定技能外国人としての在留が開始します。企業は速やかに市区町村役場での転入届け出や社会保険手続きを行い、就労を開始させます。初期には支援計画に基づき、銀行口座開設の補助や生活ルール説明などのサポートを実施します。
- 就労開始とフォローアップ: 特定技能外国人は晴れて社員として就労を開始します。企業は日本人社員と同様に勤務させつつ、支援機関と連携して定期的な面談や生活相談対応を行います。支援状況や就労状況については四半期ごとに入管へ報告書を提出する義務があります。また何かトラブルがあった場合(例:契約違反や失踪など)は速やかに入管へ報告し適切な対応を取る必要があります。特定技能1号の在留期間は最長1年(または6か月・4か月)ごとの更新制です。更新時にも継続雇用の意思確認や支援実施状況の審査があります。不許可とならないよう雇用契約や労働条件を適正に維持することが大切です。
- 長期雇用への展望: 特定技能1号で通算5年働いた後、さらに継続して就労を希望・計画する場合は特定技能2号への移行を検討します。2号へ移行するには各分野の2号技能測定試験の合格や一定年数の実務経験など厳しい要件を満たす必要があります。例えば建設分野なら技能検定1級合格や班長としての実務経験が求められます。介護分野は2号制度の対象外ですが、代わりに介護福祉士資格を取得して在留資格「介護」へ切り替える道が推奨されています。2号に移行できれば在留期限の上限がなくなり、配偶者・子どもの帯同も認められるため、企業にとっても技能を身に付けた人材を長期的に戦力化できるメリットがあります。なお、2023年の制度変更で2号の対象分野が建設・造船の2分野から他業種含め11分野に大幅拡大されており、現時点でも11分野に限定されています。こうした最新動向にも注意しつつ、人材のキャリアパスを見据えた受け入れを計画すると良いでしょう。
※手続き全般を通じて、特定技能の場合は企業主体で対応すべき事柄が多くあります。技能実習は監理団体が計画作成から指導までサポートしてくれますが、特定技能では企業が自ら体制を整えなければなりません。そのため「自社だけで対応するのは不安」という場合には、次に述べる行政書士など専門家のサポートを活用することを強くおすすめします。
行政書士による企業支援の役割
外国人受け入れ制度の選択から各種申請手続きまで、専門知識を持つ行政書士や弁護士に依頼することで企業の負担を大きく軽減できます。行政書士(入管業務取次者)の企業支援における主な役割は次のとおりです。
- 制度選択のコンサルティング: 自社の業種や人材ニーズをヒアリングした上で、技能実習と特定技能のどちらが適しているか専門的見地からアドバイスしてもらえます。許可されていない業務で外国人を働かせてしまうと不法就労助長罪に問われるリスクもあるため、初期段階で適切な在留資格の選定について専門家と検討することは非常に重要です。
- 許可要件・申請書類の準備: 受け入れ企業側の適格要件や必要書類をチェックし、不足があれば整備をサポートします。技能実習計画書や特定技能の支援計画書、入管への申請書類一式の作成も行政書士に依頼可能です。入国管理局への申請代理権を持つ行政書士に依頼すれば、企業に代わって書類提出・交渉を行ってくれるため安心です(企業自ら申請も可能ですが、入管書類の作成提出は行政書士の専門業務と法律で定められており、煩雑な手続きは専門家に任せる方が確実です)。
- 制度運用・コンプライアンス支援: 実際に外国人を受け入れた後も、行政書士は定期的な届出や更新手続きの管理について助言してくれます。例えば技能実習生の在留延長申請や特定技能の四半期報告書作成、更新時の書類準備など、各種期限管理をサポートします。不慣れな企業が見落としがちな法定手続きを確実に履行することで、不許可や受入れ停止処分を防ぐことができます。また労働条件の遵守状況についてもチェックし、問題があれば改善提案を行うなどコンプライアンス面での支援も期待できます。
- トラブル対応と将来計画: 万一、技能実習生の失踪や契約トラブルなど問題が発生した場合も、行政書士や弁護士が入れば適切に対処できます。入管や送り出し機関との連絡調整、必要書類の提出など迅速に対応して被害を最小限に抑えることが可能です。また将来的に技能実習制度が廃止され新制度へ移行する動き(2027年に技能実習制度廃止と育成就労制度創設予定)もあり、こうした法改正情報を踏まえた人材戦略の見直しについても専門家が最新情報を提供してくれます。特定技能への移行や将来の永住申請見込みまで視野に入れた長期的なプランニングを、一緒に考えてもらえるでしょう。
このように、行政書士や入管業務に強い専門家をパートナーとすることで、企業は煩雑な手続きを安心して任せ、本業に専念することができます。実際、「特定技能の在留資格取得には十分な知識が必要なため、多数の外国人を受け入れる場合は行政書士や弁護士に顧問を依頼すべき」とも提言されています。制度選びに迷ったときや申請手続きに不安があるときは、早めに専門家へ相談すると良いでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の紹介
当事務所は、企業の皆様の外国人採用に関する法務手続きを強力にサポートいたします。弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所には入管手続きに強い専門家(行政書士)が在籍しており、技能実習生の受け入れから特定技能ビザ申請まで幅広くご相談いただけます。企業様それぞれの事情に応じて、どの制度を活用すべきかといった戦略立案の段階から丁寧にアドバイスいたします。煩雑な申請書類の作成や入管局とのやり取りも専門家が代行し、申請許可取得まで万全の体制でサポートします。実習生や特定技能外国人を受け入れる際の社内体制整備やコンプライアンスについても法律事務所ならではの視点で助言いたします。入管業務に精通したプロフェッショナルによるワンストップ支援により、初めて外国人を受け入れる企業様でも安心して制度を活用することが可能です。外国人雇用をご検討中の企業様はぜひ当事務所にご相談ください。専門家チームが貴社のニーズに合わせた最適なソリューションをご提案し、円滑な外国人材の受け入れを実現いたします。
