在留資格を変更する手続きの流れ

1. はじめに

日本に滞在する外国人は、様々な理由で自身の在留資格を変更したいと考えることがあります。

例えば、学生から就労者への移行、あるいは異なる業種や職種への転職など、生活の変化に伴い、在留資格の変更が必要となる場面が考えられます。

この在留資格の変更は、単に新しい仕事や活動を始めるだけでは認められません。正式な手続きを経て、入国管理局からの許可を得る必要があります。この手続きを「在留資格変更許可申請」と呼びます。

本記事では、この在留資格変更許可申請の基本的な流れや要件、注意点などを詳しく解説していきます。日本での生活や活動を円滑に進めるための参考情報として、ぜひ最後までお読みください。

外国人の在留についてお困りのことがある方は「在留資格/ビザ」専門家までご相談ください。

2. 在留資格変更許可申請とは?

在留資格変更許可申請は、外国人が日本での活動内容や目的を変更する際に必要となる手続きです。

具体的には、学生から就労者へ、または一つの業種から別の業種への転職など、在留資格のカテゴリーを変更する場合に行われます。

なぜ在留資格変更許可申請が必要なのか?

資格外活動は「不法就労」になってしまう

日本の入国管理法に基づき、外国人は与えられた在留資格の範囲内でのみ活動を行うことが許されています。

この範囲を超える活動を行いたい場合、正式な手続きを経て新しい在留資格を取得する必要があります。

活動の範囲を明確にする必要がある

在留資格は、外国人が日本でどのような活動を行うことが許されているのかを明確にするためのものです。

これにより、外国人の日本での活動が適切に管理され、公序良俗に反しないようにすることが目的となっています。

3. 在留資格変更許可申請の手続の一般的な流れ

在留資格変更許可申請を行う際の手続きは、以下のステップに分けられます。

各ステップを正確に進めることで、スムーズな在留資格の変更が期待できます。

必要書類の作成・収集

申請に必要な書類を事前に確認し、それに基づいて必要な書類を作成・収集します。これには、役所や学校、会社からの書類も含まれるため、早めの準備が推奨されます。

審査

提出された書類に基づき、出入国在留管理局での審査が行われます。

審査期間は約2週間から1ヶ月程度となることが多いです。

在留資格変更の許可通知

審査が終了し、在留資格の変更が許可されると、許可通知が届きます。

この通知をもとに、次の手続きに進むことができます。

新しい在留カードの受取

許可通知を持参して出入国在留管理局に行き、新しい在留カードを受け取ります。このカードには、新しい在留資格の情報が記載されています。

4. 在留資格変更許可の要件

在留資格変更許可を受けるためには、以下の主な要件を満たす必要があります。

これらの要件は、外国人が日本での新しい活動を適切に行うための基準として設定されています。

在留資格該当性があること

申請者が行おうとしている活動が、入管法に列挙された在留資格のいずれかと合致していること。

例えば、学生から就労者への変更を希望する場合、新しい職種や業種が在留資格のカテゴリーに該当するかを確認する必要があります。

変更を認めるのが相当であること

申請者の素行や活動状況が、申請を許可するのに相応しいものであること。

これには、申請者の過去の活動履歴や経歴、日本での生活状況などが考慮されます。

やむを得ない特別の事情があること

この要件は、変更前の在留資格が「短期滞在」の場合のみ必要となります。

短期滞在からの在留資格変更は、特別な事情がない限り認められないため、具体的な理由や背景を明確に示す必要があります。

5. 在留資格変更許可申請の必要書類

在留資格変更許可申請を行う際には、具体的な書類の提出が求められます。これらの書類は、申請者の身分や活動内容、経済的な基盤などを証明するものとなります。

基本的な書類

  • 在留資格変更許可申請書
  • 申請人の写真
  • パスポートのコピー
  • 在留カードのコピー

所属する機関の情報を証明する文書

学校、会社、研究機関など、新しい活動の場となる機関からの証明書や契約書など。

経済的な基盤を証明する書類

給与明細書、預金通帳のコピー、税証明書など、経済的な安定を示す書類。

その他、変更後の在留資格に応じた書類

在留資格のカテゴリーによっては、特定の書類や証明が追加で必要となる場合があります。

6. まとめ

在留資格変更許可申請は、外国人が日本での新しい活動を始めるための重要な手続きです。この申請を通じて、日本の法律や規定に従いながら、異なる活動や生活を正式に開始することができます。

外国人の在留についてお困りのことがある方は「在留資格/ビザ」専門家までご相談ください。

正確な手続きの重要性

適切な書類の提出や要件の確認は、在留資格変更許可申請の成功に不可欠です。手続きのミスや不足があると、申請が却下されるリスクが高まります。

情報の更新と確認

在留資格や必要書類の内容は、時に変更されることがあります。定期的に最新の情報を確認し、適切な手続きを行うことが求められます。

専門家のアドバイス

不明点や困難な状況に直面した場合、「在留資格/ビザ」の専門家である弁護士、行政書士のアドバイスを求めることも一つの方法です。

日本での新しい生活や活動をスムーズに進めるためには、在留資格変更許可申請の正確な理解と適切な手続きが必要です。この記事が、その手助けとなることを願っています。

外国人の在留についてお困りのことがある方は「在留資格/ビザ」専門家までご相談ください。

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