不法就労の実態と法的対応について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
在留外国人の増加に比例して、在留外国人の日本での不法就労が深刻な社会問題となりつつあります。
ここでは不法就労の定義、事例、および不法就労者を雇用した場合の法的対応について、事例を交えながら詳しく解説します。
不法就労とは何か
不法就労とは、適切な在留資格や就労許可なく日本で働く行為を指します。これには、在留資格の条件に反して働くことや、在留資格なしで働くことが含まれます。不法就労は、失踪者側が金銭を得る目的による経済的な必要性、雇用者側の責任による労働環境の悪化等によって引き起こされます。
不法就労は、不法就労者の労働者としての権利侵害や雇用保険・労働災害保険等、社会における労働保障システムへの悪影響をもたらします。
不法就労は出入国管理及び難民認定法(以下法)違反であり、刑事罰の対象となります。
また不法就労者だけではなく、不法就労者を雇用する側も罰せられる場合があります(不法就労助長罪:法73条の2第1項)。
不法就労は日本の法律に違反する行為であり、刑事罰の対象となります(法第70条第4項)。
具体的には、不法就労者は逮捕や拘留、罰金、さらには強制退去の対象となることがあります。(法第24条四項ロ)
不法就労が発覚した場合、捜査機関はまず、在留資格の有無や就労の事実を調査します。
その後、不法就労者は出入国管理局による調査を受け、場合によっては退去強制令書が発行されます。
このプロセスは、個々の事情に応じて異なる場合があります。
雇い主として気をつけること
不法就労を助長する雇用者に対しては、罰金や刑事訴追の対象となることがあります。
これは、不法就労を防止し、社会における適切な労働環境を保持するための重要な措置です。
雇用者は、外国人労働者の在留資格を確認し、法律を遵守する責任があります。
不法就労を防止するためには、政府と企業の両方が積極的な役割を果たす必要があります。
外国籍の人を雇い入れる場合、雇い主としてはビザ・パスポートの有効性を確認しておきましょう。
昨今、偽造のパスポートや在留カードを用いて就労を図ろうという事案も発生してます。
偽造の在留カードやパスポートを使われた場合、事業主としても可能な限り「有効なものか/偽造ではないか」を確認しておかなければいけません。
出入国在留管理局のホームページで、在留カードが偽造のものではないかどうか簡単にチェックすることができます。
こちらのサイトから確認することができます。確認の際には在留カードの番号と在留期限を入力する必要がありますので、事前に確認しておきましょう。
この問題の厄介な所は、不法就労をした外国人のみならず、不法就労の外国人を雇い入れた事業者側も処罰の対象となることです。仮に雇い入れた外国人が不法就労者であったとしても、在留資格を確認しなかった等事業者側にも過失がある場合には不法就労助長罪が適用される虞があります。
不法就労について疑問点や気になることがあるときは、一人で悩まずに是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所までお問い合わせください。
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